恋と失恋とリバウンド

今から20年ほど前のことの話で恐縮です。私にも遅まきながら恋の季節が訪れてくれました。当時私は24歳で、彼女は20歳です。私の当時の体重は73kgとちょっと太めでした。太めなことには理由があって、学生時代4年間吸っていたタバコを止めた途端、口元が寂しくなって、毎日1Lのペットボトルの炭酸飲料を飲むようになり、1年で5kg、2年で10kgも太ってしまったのです。


彼女とは、3年前から、同じサークル同士で、お互いに引かれたところがあったのですが、私は生来の恥ずかしがりやで告白なんてとてもできないので、悶々としていたのですが、ある日コンパの帰り道、夜道を送っていくことになり、自然に手が触れると、彼女は突然私の腕にすがってきて、「キスして。」と告白され、そこから交際が始まったのでした。


しかし、彼女は、3年前の私の姿を覚えていました。「なんで、こんなに太っちゃったの。3年前と同じ体重にならなきゃ、私の大切なものは上げないからね。」という、青年にはあまりにも酷な宣言をされてしまい、10kg体重を減らす闘いが始まりました。


その日から、サウナスーツを着て、ジョギングを開始しましたが、最初の2,3kgはやせても、それ以上痩せることは至難の業です。24歳という青春真っ只中で、彼女とつき合う時間以外は、同僚と酒を飲みに行ったり、カルチャーセンターで習い事をしたり、パチンコを打ったりと、毎日がフルタイムのように忙しく、なかなかやせることができませんでした。


そうこうしているうちに、あんなにやさしかった彼女が、まるで私の体重を減らすことが至上目的のようになり、厳しい食事制限を求めるようになってきました。アイス禁止、ポテトチップ禁止、食事は腹八分目まで、寝る前の2時間前は食べない、口に入れたら30回は噛んで食べることと、まったく正しいことを私に求めてきましたが、当時の私には、その一言一言がだんだん我慢できなくなってきました。それでも、若い私は性欲が食欲に勝ったようで、半年かけてなんとか10kgやせて、63kgまで体重を落とすことに成功しました。


ところが、この半年の間に2人の間にはすっかり隙間風ができていました。だんだんと会う機会もめっきり少なくなり、自然とお互いに別れることとなりました。


でも、時が経つにつれて、だんだんと別れたことにたいする悔しさばかりが募ってきて、淋しさを紛らわすために、過食が始まりました。


過食が始まるとリバウンドは本当に簡単でした。1日にアイス5本、ポテトチップス2袋も食べれば、太るのは当たり前です。なんと、3ヶ月で、22kgも太って、体重は脅威の85キロにも達しました。22kgもリバウンドした結果となります。

恋というものは、恐ろしいものです。実感しました。



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